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エイミーは泣く

自分語りばかりがたたり

11月12日、CRYAMYは始まる

早起きをして夜勤でズダボロの体を起こす。

シャワー、レッドブル、裸でベランダのコンボで覚醒。

向かいのマンションに住んでいるかわいい女子大生はいない。若干がっかりしながらベランダでトマトをかじっていると寒くなってきてくしゃみが出だす。クソ。

 

その後適当にギターを弾く。

OASISスーパーソニックのギターソロを耳コピ。わりと弾けて嬉しくなるが、そういやギターのできる人らはみんなオアシスはギター下手くそだ、というのでなんとなく喜びが半減。

 

冷蔵庫の冷えきった鳥串が朝飯。

冷めた肉はまずいし、若干の吐き気をいろはすで抑え、とりあえずコンビニで金麦を引っ掛けてからツタヤにDVDを返しに行く。

 

その後は前々からの約束もあって家で外出の準備。

洗濯物も全然洗っておらず、放置して駅へ。

途中、知り合いとすれ違うもなんとなく気まずくて無視。こういうところに人間の浅さが垣間見える。

 

電車に揺られて1時間。町田駅に上陸。

待つこと、数分、ツイッターからわざわざ連絡をくれたドラムの彼がやってきた。

 

実は都内で俺がクソだった頃にも何人かドラムを叩きたいとやってきた人はいたのだけれど、どうにもやる気や熱意が感じられず、全部断って、シコシコと弾き語りやら個人スタジオやらで俺の時間は溶けていったのだった。

 

まずは二人とも腹が減っていたので吉野家へ。

豚丼くいながら音楽の話。普通に話が合う。

しかもメロコア大好きだったっていうからテンションが上がった。

年上なのに優しいしね。ロコが好きらしい。

 

最近はtetoのライブに行くらしく、この間のデイジーバーのライブやばかったよね、って盛り上がる。

 

その後は近辺のスタバへ移動。

だんだんと熱が入って俺が真面目な話しし出すも、この辺でこれまでのドラマーは「こいつ今時音楽で食ってくってアホかよ」って顔されるけど、めちゃくちゃ真剣に聞いてくれる。

もうかれこれ2年はメンバー集めに苦戦して自分のベースとエフェクター売りさばいてその日暮らしを続けてきたので、俺もベースの赤塚もだいぶ人間不信気味の感じなんだけど、話していてなんだか初対面だが、かなり好感が持てた。

 

少なくとも、俺のバンドに対して真剣にやってくれるんだな、と嬉しくなった。

し、俺は同時に他の人の人生も左右する以上、身を切ってでも上に上がらないといけない、とも思った。

 

時間はあっという間に過ぎてお互いわかれて、でもずっと興奮は覚めなかった。

胸の内の劣等感が、早くも形になりたがって暴れている、と勝手に解釈して、午前とはまた違う電車の揺れに身を任せていた。

 

〜〜〜〜〜

 

母親はいつも優しかった。

母は美容師で、いつも俺の髪を切ってくれて、「さっぱりしたな」なんて、他愛もなかった。

 

親父がブッ倒れて、三年間一人で家を回した。

 

飯は毎日うまかった。腹いっぱい食えた。母は苦しかっただろう。

 

親父は「体おかしくなって使い物にならなくなった」なんて、狭い田舎のクソみたいなやつらに後ろ指さされて悔しかっただろう。

妹は「生徒会長の兄貴はクソガキだ」「全校の職員が全員嫌っている」と陰で言われて恥ずかしかっただろう。

 

俺は生きてて辛かった。

 

細い指で「頑張れ、頑張れ」って、お前が頑張りきれなかったくせに俺に押し付けやがってって、一人で泣いて初めて悲しくてゲロを吐いた17の夏、甲突川を跨ぐ橋の上電気屋を通り過ぎる電車の揺れが俺の世界も揺らして揺らして、俺は全員殺してやりたかった俺の嫌いなやつらを全員。

 

後ろ指を刺されながら登った高校の通学路に俺は何度もなんども唾を吐きかけて、小便よりも臭いことを言う都合のいい時だけの友達が憎くて仕方なくて、本音を語れるやつなんか誰もいなくて、何もわからない、何も感じない奴らに死ぬほどコケにされて、そのイライラをあの子に死ぬほどぶつけたんだ。

 

処女の感触はたまらなく気持ちが悪くて、女の子の首筋の匂いは苦手で、それでもしがみついて「俺はやれる、俺はやれる」ってうわ言のようにつぶやいてたことも19でダメになって、いよいよ何も残らなかった残ったのは悔しさとどうにもならない劣等感と、どうしてあの子と結婚できなかったのかっていう苦しい失恋の波及のみ俺が手にしたのはたったそれだけ才能も腐るほどに。

 

胃袋を震わせて吐き出せば全快。

錠剤一発、1日は爽快。

「本当にそうかい?」って問われてもそんなもんはワカンねぇんだよ。

これから証明していってやるよ。

 

人口一億人、このクソみたいな島国でバンドをやってる奴らはおよそ何人?

しらねぇけど今底辺からスタートした、順番に下から足首を掴んで殴り殺して上に登る。

バンドマンの死体の山のてっぺんでさ桑田佳祐の死体の口に、日本国旗突き刺して高笑いするまで俺は死なねぇ死んでたまるか俺はまだ人生の途中だ。

 

グランジミュージックは頭から叩き割んだよ愚かな聴衆を、俺のことをコケにした奴らを。